大学入試に向けて勉強をするうえで、過去問演習はもちろん必須ですよね。
過去問と言えば「赤本」が有名ですが、「青本」と呼ばれるものがあることもご存じでしょうか。
赤本は表紙が赤ですが、青本はその名の通り表紙が青色です。
定番の赤本と比較して、青本はどう違うのか、疑問に思っている人も多いと思います。
ここでは「赤本と青本の違い」と「どっちがおすすめか」について、講師歴10年以上の私が解説していきます!
赤本と青本の違い
赤本と青本はそもそも、出版社が異なります。
赤本は「数学社」、青本は「駿台文庫」から出版されています。
出版社が異なるという事は当然、中身も変わってきます。
赤本と青本のメリット
赤本の一番のメリットは、「カバーしている大学の範囲が広い」こと。
ほとんどの大学の過去問を出版していて、自分が志望している大学だけでなく、併願校の過去問も手に入れることができるでしょう。
青本のメリットは駿台文庫から出版されていることもあり、「解説の質が高い」という点。
解説のボリューム自体はさほど多くはないのですが、解説者がしっかりとした講師の方と言われていて、クオリティが高い印象を受けます。
赤本と青本のデメリット
赤本のデメリットは解説の質が、青本よりもやや低い事。
インターネット上では「解説が適当すぎる」といったコメントを、見かけることも珍しくありません。
赤本はどういった人が解説を執筆しているか、公開されていませんから、この辺りは懸念点となります。
青本のデメリットはやはり、赤本と比較して「カバーしている大学が少ない」という点。
私立大学は早稲田大学と慶應義塾大学しか、青本が出版されていません。
国公立大学も旧帝大など難関大学のみで、かなり大学の種類が少ないです。
赤本と青本どっちがおすすめ?
解説が詳しいので基本的には、青本をオススメしています。
ただ志望校や併願校で青本が出版されていない場合もあると思いますので、そういった場合はカバー範囲が広い赤本で対応しましょう。
「青本があれば青本、なければ赤本」という選び方で、問題ないですね。
ただすでに赤本を持っている人は、わざわざ青本を買いなおす必要はないと思います。
青本とはいえ参考書と比較すれば、解説はかなり雑と言わざるを得ません。
あくまで赤本や青本は、「演習用」であり、解説を通して深く理解する、参考書や問題集とは目的が異なります。
良く「赤本の解説が雑すぎる」といったコメントを見かけますが、赤本の解説くらいの量で、自力で理解できることが前提で作られています。
赤本や青本の演習に入る前に、参考書や問題集でしっかりと勉強を重ねて、実力を磨いてから過去問演習に入っていきましょう。