今回は「共通テストなしで受けられる大学」というテーマでお話していきたいと思います!
共通テストといえば、ほとんどの受験生が受けるものであるというイメージを持っている方が多いと思いますが、必ずしもそうではありません。
共通テストの受験が必要な大学、いらない大学をそれぞれ挙げながら、共通テストを受けたほうがいいのか?ということについてもお話していきます。
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共通テストなしで入れる大学
大学を受験するにあたって、共通テストの受験は必須ではありません。
共通テストが必須なのは国公立大学のみであり、私立大学であれば共通テストは受けなくても受験することができます。
共通テストを利用できる私立大学
私立大学であれば共通テストの受験は必要ないことはすでにお話しましたが、私立大学でも共通テストを利用して受験できる大学もあります。
早稲田MARCH、関関同立などの有名私立大学でも共通テストを利用した入試が実施されています。
また、共通テストを利用できる私立大の中でも、共通テストのみで出願できる大学と共通テストと他の試験を併用できる大学があります。
例えば上智大学は、共通テスト以外に英語の試験を利用する「TEAPスコア利用型」の入試も実施しています。共通テスト併用型試験でも、英語の外部試験の結果を利用することで、CEFRレベルに合わせた加点が受けることができます。
ちなみに、慶應義塾大学は共通テストを利用した入試の実施はしていません。
河合塾による、2023年の主な私立大学の共通テスト利用型入試のボーダー点数は以下の通りとなっています。
早稲田政経政治90%
明治政経政治 88%
青学総合文化政策 88%
立教経営 87%
立教国際経営87%
立教異文化 86%
明治政経経済 85%
青学国際経済 85%
青学経営 85%
学習院政治 85%
中央法法律 84%
青学国際政治 84%
立教社会 84%
このように、共通テストを利用して主要な私立大学に入るには85%以上の得点が必要となります。
これらの私立大学は、難関国立大学を受験する受験生の滑り止めとしても出願されるため、ボーダーが高くなっています。
3教科とはいえ85%以上を得点するためにはかなりの実力が必要となります。
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共通テストのみで入れる国公立大学
前述の通り、ほとんど国公立大学では共通テストの受験が必須となっています。
多くの国公立大学では共通テストに加えて大学独自の二次試験が課されます。
しかし、中には二次試験がなく、共通テストのみで入れる大学もありますので、いくつかご紹介します。
都留文科大学 全学部ボーダー得点率69~77%
長野大学 全学部ボーダー得点率62~67%
埼玉県立大学 保健医療学部ボーダー得点率58~62%
島根県立大学 地域政策学部ボーダー得点率58~60%
釧路公立大学 経済学部ボーダー得点率58~59%
北見工業大学 工学部 ボーダー得点率51~53%
このように、共通テストのみで入れる国公立大学は、ほとんどが地方の公立大学であることが分かります。
釧路公立大学や都留文科大学は3科目のみで入れるため、私立大学と同じような形式です。
しかし、MARCHや関関同立と比べると、ボーダー点数が圧倒的に低い=入りやすいことが分かります。
「どうしても国公立大学に入りたい」といった受験生にとっては狙い目であるといえますが、MARCHなどと比べると立地面はもちろんブランドの差から就職先の質が圧倒的に劣ります。
地方公立大学はOBも少なく、知名度も低いため就職活動で苦労してしまうことも多いようです。
学びたい学問があるならばもちろん行きたい大学に入るべきですが、「国公立大学だから」と安易に考えてしまわないように気を付けたいところです。
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共通テストは受けるべきか?
最後に、受験生は共通テストを受けるべきかどうかということについてお話したいと思います。
ずばり、共通テストはなるべく受けたほうがいいです。
その理由は、以下の通りです。
まず、共通テストの勉強をすることで大学受験の勉強の基礎固めをすることができます。
共通テストはほとんどが標準的な難易度となっており、教科書の内容がきちんと理解できていれば解くことができるようになっています。
特に英語は、そのまま海外に輸出しても恥ずかしくないくらいの質の高い英文ばかりが出題されるため、共通テストの対策をしっかり行うことで自然と実力はついてきます。
そのため、共通テストの問題でしっかりと得点できるかどうかで良い大学に入れるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
共通テストの過去問や対策模試などで、常に自分の実力を確かめておくことをおすすめします。
また、出願できるチャンスが増えることも大きなメリットです。
私立大学では、共通テスト利用と一般入試を併用できる大学がほとんどです。
どうしても行きたい大学や学部がある場合は、複数の入試制度を利用することで合格の可能性を高めることができます。
また、志望校とは別にランクを落とした大学を共通テストを利用して受験することで、滑り止めとすることも可能です。
最後に、受験本番の練習になることです。
国立大学の二次試験や私立大学の一般入試の多くが2月に行われるのに対し、共通テストは1月の半ばに行われます。
共通テストを受けることで、受験独特の緊張感を事前に知ることができます。
そして、共通テストが終わったら自己採点で一喜一憂せず、しっかりと振り返りを行うことで受験本番に備えましょう。