「時代と流れで覚える!日本史B用語」の難易度は共通テスト~MARCHレベル!使い方も


・はじめに:この文章を書いている人

 

・偏差値50台の公立高校から現役で早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学計8学部に合格。

⇛高3になって最初の模擬試験では上記の全ての大学でE判定。

 

・家計事情から塾に通うことができず、参考書を軸にした学習を継続し合格。

 

・現在は大手大学受験予備校で勤務。東大・京大・一橋大といった難関大・医学部医学科・早慶大など難関私立大志望者から、偏差値40未満から逆転合格を目指す生徒に至るまであらゆる状況の生徒をのべ1000人以上指導。自習で使ってもらう参考書の選定・参考書を進める計画などを指導し、成績向上に寄与する仕事を続けてきました。

 

この記事では『時代と流れで覚える!日本史B用語』の内容やレベル、使い方について解説します!

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・『時代と流れで覚える!日本史B用語』とは?簡単に紹介

・概要:日本史B重要用語を一冊で網羅できる一問一答型の参考書でありながら、従来の日本史一問一答型参考書と異なり、歴史的な流れの中で語句の意味をおさえられるようにデザインされた日本史一問一答の新しい定番参考書

 

・著者(出版社):鈴木和裕(文英堂)

 

・想定志望レベル:日本史を受験で使う全ての人。具体的には共通テストの日本史Bで70点以上獲得したい人/GMARCH・関関同立の日本史で合格点を取りたい人/国公立大二次試験や早慶大入試の日本史で合格点を取るための基礎固めをしたい人

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・『時代と流れで覚える!日本史B用語』は初心者におすすめ

『時代と流れで覚える!日本史B用語』は、共通テストや私大入試で合格点を取りたい人やから国公立大や早慶大といった難関大入試に向けた準備にも充分活用できる日本史一問一答型の参考書です。難易度的には、共通テストやGMARCH・関関同立大レベルの入試問題であればこれ1冊で充分合格点が取れるレベルです。早慶大や国公立大二次試験レベルだとこの1冊以上の知識が求められることもありますが、必要最低限の知識は充分この1冊で習得できると考えて問題ありません。

学校の授業や教科書、いわゆる講義系参考書などで一通り時代の流れを掴んだ上で、この参考書に取り組むとかなり効率的に知識のインプットが出来るようになります。

この参考書の特徴については後ほど詳しく紹介しますが、この『時代と流れで覚える!日本史B用語』は私が予備校で教えていた時もかなり多くの生徒から支持されていた一冊です。具体的な良かった点を生徒に尋ねると、「ただ語句が羅列されているだけでなく、実際の文章の中で語句を覚えられるから問題に応用しやすい」「教科書や他の一問一答に比べてページ数が少ないので短い時間で仕上げられる」といった感想が挙がりました。

また、この参考書の評判をレビューや口コミを見てみると「これが一通りできれば日本史で困ることは少なくなる」「サブテキストとして優秀」「教科書の内容をわかりやすくまとめてくれている」などの評価を確認できました。

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メリット・デメリット

上でも簡単に述べましたが、この参考書の最大の特徴は「日本史の用語を実際の文章の中で覚えることが出来る点」です。

これまでも日本史一問一答形式の参考書は多くありましたが、そのほとんどが用語とその用語の簡単な意味の記載が箇条書き的に羅列されるという形式のものでした。知識量的にはその形式で充分ですし、その形式の本で成績を上げた生徒も数多くいます。一方、暗記がそこまで得意でないという人にとっては無機質にひたすら語句と意味を覚えていくという勉強法方法が合わず、悩む声が多かったという事実もあります。

また、断片的に語句とその意味だけを覚ようとしても、なかなかその語句と意味が結びつかなかったり、一問一答の中で語句を覚えたと思っても実際の問題を解いてみると覚えたはずの語句が出てこない、という状況に陥ってしまうパターンも多く多くの日本史学習者の悩みの種となっていました。

こういった悩みを解決するためには、語句を歴史的な流れの中で捉える、ということが重要です。そして歴史的な流れをおさえるとは、語句と一緒に「その理由や原因」と「結果」を一緒におさえる、ということです。

 

語句と一緒に「理由や原因」と「結果」を一緒におさえるということが具体的にどういうことか簡単に例を挙げます。

 

例文)江戸幕府は1860年に「五品江戸廻送令」を発出し、雑穀・水油・蝋・呉服・生糸の五品を輸出する際、必ず江戸の問屋を慶友して輸出するよう取り決めた。

 

例えばこの5品目を覚えようとしたときに、ひたすらこの5品目を覚えるという考え方も出来ますが、時代背景(江戸で生活必需品が品薄になっていた)を踏まえて、「生活に絶対必要な5品目」を対象にしたと把握すると、雑穀(食)・水油(灯火など・住)・蝋(灯火・住)・呉服(衣)・生糸(衣)と対象品目は全て衣食住に不可欠なものだった分かります。

そうすると、選択問題で例えば「茶」という選択肢が紛れていたとしても「茶は当時嗜好品で必需品ではない(水を飲めば生きていける)」という考えから間違った選択肢を選ばずに済むようになるのです。

 

このように、語句を歴史的な流れの中で正しく捉えることは日本史で点数を上げるために重要なポイントであることが分かります。

 

話が戻りますが、この『時代と流れで覚える!日本史B用語』は語句をこの「流れ」に沿って、そして「場所」の中で覚えられるようにと工夫が凝らされた参考書です。

実際の入試で出題されるような文章の中で語句を覚えることで実際の入試問題にスムーズに移行できるようになっている点がこの参考書の最大の特徴でありメリットです。

もちろん、覚えるべき語句のところは赤字になっており赤シートでインプットが出来ているか確認できるようになっているのでどこを覚えるべきなのかも悩むことなく取り組めるようになっています。

 

反対にデメリットを挙げるとすると、一冊がコンパクトになっている分、掲載されている語句の数は従来の一問一答(例えば東進ブックスから出版の『日本史B一問一答』など)と比べると少ないと考えられます。特に早慶大などを志望する人やGMARCH・関関同立大の日本史で9割以上得点したい/かつ日本史の流れは学校の授業などでバッチリという人にとってはより語句の網羅度が高い一問一答がおすすめです。

 

まとめると、

 

<『時代と流れで覚える!日本史B用語』をおすすめしたい人>

・共通テストで8割以上取るために必要な知識を歴史の流れの中で習得したい人

・私立大入試(早慶大除く)で合格点を取るための知識をスピーディーに習得したい人

・国公立大二次試験対策に向けて重要な語句をスピーディーに習得したい人

・無機質な暗記が苦手だと感じている人

・入試本番まで時間がなく、少ない時間で基礎を固めたい人

 

<『時代と流れで覚える!日本史B用語』をおすすめしない人>

・早慶大を志望し、すでに歴史的な流れはおさえておりマニアックな単語の習得に臨みたい人

 

<『時代と流れで覚える!日本史B用語』だけだと知識が不十分だと考えられる人>

・早慶大を志望し、教科書欄外レベルの細かい知識まで習得する必要がある人

・東大・京大・一橋大や筑波大などを志望し、二次試験で論述に取り組む必要がある人

 

ということになります。ぜひ参考にしてください!

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『時代と流れで覚える!日本史B用語』の使い方

 

★前提:使い方の前に

『時代と流れで覚える!日本史B用語』は一冊で歴史の流れと語句を一緒におさえられる参考書ですが、それでも時代の流れや因果関係を全て網羅しているわけではないので、理想としてはこの参考書にいきなり取り組むのではなく、その前に学校の授業やプリント、映像授業(スタディサプリなど)、講義系参考書(詳細は最終章で)、歴史漫画などで各時代の概要を把握した上でこの参考書に取り組みたいです。そうすることで『時代と流れで覚える!日本史B用語』により取り組みやすくなります!

 

①まずは、文章を3回音読する。

まずは語句を赤シートで隠す必要はないので、語句を覚えるための文章をそのまま3回音読しましょう。3回音読するメリットは、「これから本格的に暗記する内容をイメージできる」「見たことない語句や意味が理解できない語句が存在しないか確かめることができる」ことです。

 

②見たことがない語句や意味が説明できない語句があったら、「解説ページ」や「日本史B用語集」で確認し、その意味を余白に書き込む。

①で音読をしていると見たことがなかったり、意味がわからない語句に出会うかもしれません。そういった場合は、この参考書の説明ページに説明が載っていないかまずは確認しましょう。説明が見つからない場合は『日本史B用語集』でその言葉を調べ、意味を参考書内に書き加えておきましょう。実際の入試問題では、語句だけ覚えていてもその意味がわからないと問題を解くことは出来ませんのでこの作業は必ず怠らないようにしましょう。

また、『日本史B用語集』が手元にない方は購入することを強くおすすめします(電子辞書をお持ちの人はその中に用語集が収録されているかもしれません)。

 

③赤シートで隠しながら「流れで覚える」の中の語句を全て言えるようになるまで繰り返し音読する。

②までの作業を通じて、これから覚える語句がどのような意味なのか理解できたはずです。その状態になったらいよいよ本気で語句のインプットに努めましょう。やり方としては短時間で繰り返し反復が可能になる「音読」をおすすめします。具体的には、赤シートで隠しながら「流れで覚える」の文章を読み進めていきましょう。そして赤シートで隠した語句が頭に浮かばなかったら、最初に戻りもう一度最初から赤シートで文字を隠しながら文章を読み進めていきましょう。最終的に赤シートで隠しながらでも全ての語句を思い出しながら文章を読み切れたら一旦OKです。記憶を強固にするためには、この「思い出す」という作業を何度も何度もしなければいけません。大変ですが非常に力がつく方法ですので、ぜひ参考にしてください!

実際に私は高3の夏の段階で日本史の偏差値は52程度でしたが、音読を中心に「全ての語句を隠しながらでも言えるようになるまで繰り返し文章を音読する」という学習を2ヶ月程度徹底したところ、10月の河合塾記述模試の日本史では偏差値が77まで伸びました。予備校で担当する生徒に実践させてもほぼ全ての生徒が効果を実感できる学習方法なので、ぜひ根気強く取り組んでみてください。

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④翌日・一週間後に③の作業をもう一度実施する。

③の作業を行うとその分野についてはかなり力がついたことを実感できるはずです。

ただ、人間はそれだけ頑張ってもどうしても忘れてしまう生き物です。忘れてしまうことについて落ち込む必要はありません。ただ、忘れてしまうのであればその対策をすることは重要です。対策として重要なのが、「翌日と1週間後にもう一度③の作業を実施する」ということです。インプットしたことを反復する日をあらかじめ設定しておくことで、その分野についての知識を長期的な定着につなげることが可能になります。

 

『時代と流れで覚える!日本史B用語』が終わったら次は?

『時代と流れで覚える!日本史B用語』が完遂できたら、基本的には志望校に合わせて問題演習を本格化させていきましょう。

 

<GMARCHや関関同立志望者におすすめの日本史問題集・参考書>

・『日本史問題集 完全版』

・『実力をつける日本史100題』

・『全レベル問題集日本史B 私大標準レベル/私大上位・最難関レベル』

・『関関同立日本史問題集』など

 

<早慶大志望者におすすめの日本史問題集・参考書>

・『日本史用語集』⇛マニアックな内容の収集には用語集が一番適している。

・『攻略日本史テーマ・文化史 整理と入試実践』⇛高レベルなテーマ史・文化史対策に有用。

・『実力をつける日本史100題』

・『日本史標準問題精講』

・『全レベル問題集日本史B 私大上位/最難関レベル』

・『早稲田大学入試対策用 日本史問題集』など

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<東大・一橋大・筑波大など論述対策が必要な人におすすめの日本史問題集・参考書>

・『日本史の論点 論述力を鍛えるトピック60』

・『段階式 日本史論述のトレーニング』など

 

【番外編】※日本史の流れを一から理解したい人向けの参考書・コンテンツ

・「スタディサプリ日本史」⇛講義が非常にわかりやすく作られているため学校の授業代わりに使いやすい。予習も可能。

・『金谷の日本史 なぜと流れがわかる本』⇛網羅度に欠けるが、スピーディーに通史を理解できるという観点においては右に出る参考書はない。

・『石川晶康 日本史B講義の実況中継』⇛網羅度は高く、この1冊で全ての大学に対応可能。ただそれと引き換えに量が非常に多いので始める時期に注意。私大志望者向けか。

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