現代文プラチナルール(柳生好之)のレベルと使い方!難易度は共通テスト?


この記事では、現代文の参考書「大学入試 柳生好之の現代文プラチナルール」について、現役予備校講師で私立進学校の国語科教科リーダーを務めた私が、その特徴、効率のよい使い方を徹底的に解説をしていきます。

 

「大学入試 柳生好之の現代文プラチナルール」とは

・概要:スタディサプリで評判の柳生好之先生による「問題の解き方」の参考書

・著者、出版社:柳生好之(スタディサプリ現代文講師)、KADOKAWA

・目安となるレベル、偏差値:共通テスト対策、私立大学対策、国公立大学二次試験対策(偏差値55〜)

・テーマ数:8講

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「大学入試 柳生好之の現代文プラチナルール」のレベル、難易度

「現代文プラチナルール」は、文章の読み方ではなく、設問への答え方に照準を合わせた参考書になっています。

筆者の主張を追いかけるよりは、問題作成者の意図への迫り方が解説されます。

その考え方自体は共通テストや中堅私立大学の現代文の問題へも有効なものではありますが、あくまで「本文を読んだ上で」設問へどのようにアプローチするか、というスタンスになるため、そもそも今から現代文を始める受験生や、現代文に強い苦手意識を持っている生徒にとっては、少し難しいかもしれません。

そういった受験生は、まずは「よくわかる現代文(マイベスト)」や「きめる!共通テスト現代文(学研プラス)」などの初学者に評価の高い、文章の読み方を一から解説する参考書を先に学んでおくと良いと思います。

内容としては、マーク式(選択肢型)の問題でも、記述を書くかのように解答を作成し、「設問にちゃんと答える」ことを練習する内容になっています。

この方法であれば、たとえ早稲田大をはじめとした難関私立大学の受験問題であっても、東大をはじめとした難関国公立大学の記述問題であっても対応できます。

 

柳生先生ご本人が「プラチナルールで解けない問題があったら持ってきて欲しい」とおっしゃっているように、「プラチナルール」での解法は現代文の本質的な解き方であると言えます。

一方、「間違いの選択肢がなぜ間違いなのか」の説明はほとんどされず、「解答は内容が合致している③だ」というような説明に終始しているため、その点に不満を持っているレビューや口コミも散見されました。

そのため、本質は「記述対策用の参考書に極めて近い現代文の汎用参考書」だと言えるかもしれません。

現代文の学習を十分にしてきて、成績が伸びずに行き詰まっている人や、記述の書き方を学びたいという人には一読する価値のある受験参考書であると思います。

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「大学受験 柳生好之の現代文プラチナルール」の使い方、勉強法

ここからは、具体的に「現代文プラチナルール」をどのように利用していくべきかを解説していきます。

まずはじめに理解しなければならないことは、この参考書はあくまで「設問への答え方」への解説をしているという点です。

喩えるならば、「解答のための道具」を授けてくれるのが「現代文プラチナルール」になります。文章を自力で読み解き、実際に「プラチナルール」で学習したとおりに応用して、本当の実力がはじめて身につきます

そのため、「現代文プラチナルール」のみではどうしても完結しません。問題集や過去問とあわせて使用することが必要になります。

 

時期によりますが、受験までしばらく期間がある人は、「入試現代文へのアクセス(河合塾)」「全レベル問題集 現代文(旺文社)」のレベル3、4あたりを併用すると効果的だと思います。

また、国公立大学や津田塾大学など、記述問題がある大学が志望校の人は「上級現代文I・II(桐原書店)」「得点奪取 現代文記述・論述対策(河合塾)」などで、はじめから記述対策を行なっておくのが良いと思います。

大学受験まで半年(現代文に着手するのが遅かった場合は3ヶ月)を切ったあたりから、自分の志望校を含めた受験校の過去問に取り組むのが良いでしょう。

現代文の問題は大学によって癖であったり傾向であったりが顕著なので、「現代文プラチナルール」の練習をしつつ、実際に受験する大学の傾向を知っておくことも大切です。

もし受験校に困っている、決められない場合は幅広く大学受験問題に触れられる「GMARCH&関関同立の現代文(日栄社)」などを活用するのも手だと思います。

 

これら全てについて言えることになりますが、全ての問題集・過去問には大なり小なり解説がついています。そういったものをなるべく参考にしないでください。「現代文プラチナルール」を自力で応用して問題を解いていくことで、「現代文プラチナルール」の応用練習になっていくのです。

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「大学受験 柳生好之の現代文プラチナルール」が終わったら次は

上述したように、「現代文プラチナルール」は他の問題集との併用をおすすめしていますので、あまり「終わった後」という表現はそぐわないかもしれませんが、目標に応じた目安を紹介しておきたいと思います。

 

①共通テストを目標にしている人

・センター試験・共通テストの過去問(赤本・青本・黒本)

・各予備校・出版社が作成している予想問題集・実戦問題集(河合塾「共通テスト総合問題集 国語」やZ会「共通テスト実戦模試 国語」など)

・「ハイスコア!共通テスト攻略 国語」(Z会)などの共通テスト型問題集

 

②中堅・難関私大を目指している人

・志望校の過去問(赤本)

・「早稲田の国語」(教学社)

・「入試精選問題集 現代文」(河合塾)

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③東大、旧帝大を含む国公立大学を目指している人

・「得点奪取 現代文記述・論述対策」(河合塾)

・「上級現代文Ⅰ・Ⅱ」(桐原書店)

・各志望校の過去問(赤本)

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