未定係数法が解けない人に向けて、徹底解説をします!
<化学反応式の復習から始めよう>
未定係数法の前に、化学反応式から復習しましょう。
物質を構成する原子の組合せの変化を化学変化と言い、これを化学式で表したものを化学反応式と言います。
化学反応式を作る際には、左辺(反応物)と右辺(生成物)で、原子の数が同じになるように係数を付けます。
教科書などでも多く扱われる「メタン(CH4)の燃焼」を化学反応式で表してみましょう。
以上より、メタンが燃焼すると二酸化炭素と水が生成されることがわかります。
化学を苦手になってしまう理由の一つに、化学式に係数を付ける作業でつまずいてしまうことがあるのではないでしょうか?
係数の付け方で困ったら、構成元素の数に注目をします。
メタンの燃焼では、反応物はメタン(CH4)と酸素(O2)、生成物は二酸化炭素(CO2)と水(H2O)。
上記の表で、赤文字が係数です。
化学反応式の係数は反応前後の増減数を表しています。
⇒私の英語の偏差値が1か月で43から70に爆上がりしたワザはこちら
<連立方程式を利用して係数を付ける>
ひと目で係数がわからないときには連立方程式を利用することで、係数を見つけることができます。これを未定係数法と言います。本来、未定係数法は化学反応式を作るための手段ですが、高校化学では未定係数法の計算そのものが、問題として与えられます。しっかりと身につけましょう。
例)
各化学式の係数をそれぞれ a, b, c, d とします。
すると、
C原子について a=c
H原子について a×4=d×2
O原子について b×2=c×2+d
a=1と仮定するとb=2, c=1, d=1となります。
適当に一つの係数を1と仮定することで、他の係数も定まります。
結果が分数になってしまった場合には、分母を払うことで、整数にしましょう。
繰り返しになりますが、このように、係数を求める方法を未定係数法と言います。
⇒私の英語の偏差値が1か月で43から70に爆上がりしたワザはこちら
<未定係数法を使った問題の解き方>
未定計数法を利用した問題は、反応物の量から生成物の量を求める場合と、生成物の量から反応物の量を求める場合が多くあります。
解き方の手順は、化学反応式を作る→係数は未定係数法で求める→単位をmolに換算→係数を比較することで求めたい量を算出する、です。
先ほどの、メタンの燃焼の例で見てみましょう。
ここで、ぜひ覚えて頂きたいのは、化学反応式の係数は反応により変化した粒子の個数を表しています。
つまり上記の式では、メタン1molと酸素2molから、二酸化炭素1molと水2molへと変化したことを表しています。
例)メタン(CH4)2molを燃焼すると、何molの酸素と反応し、二酸化炭素と水はそれぞれ何mol生成されるか?という問題では、
各化学式の係数をよく見て、メタン2 molは、
酸素4molと反応し、二酸化炭素が2 mol, 水が4 mol 生成されることがわかります。
問題文でメタン32 gを燃焼させた、と書かれていたらメタンのモル質量は16 g/molですので、
メタン32 gは32÷16=2より、メタン2 molとわかります。
このように単位換算してから係数を比較することで、問題を解くことができます。
⇒私の英語の偏差値が1か月で43から70に爆上がりしたワザはこちら
未定係数の解き方のコツまとめ
未定計数法を利用した問題は、共通テストなどでもよく出題されるため、問題集などを活用し、しっかりと解法を身につけておきましょう。
この記事が勉強の際の一助になることを願っております。