筆者は一浪で東京都立大学、明治大学などに合格した者です。
この記事では「現代文解釈の基礎」について、徹底的に解説します!
英語長文のテオリアとは
・概要:英語長文の問題集
・著者、出版社:倉林秀男、石原健志(Z会)
・レベル:難関私立大学(MARCH・関関同立)、最難関私立大学(早慶)
・構成:長文を読む際につまずきやすい英文法について確認した後に、実際の英文でどのように運用されているかを体感しながら学習する。
・評価や評判:文法の解説が丁寧という口コミが多く、各サイトのレビューでは平均星4以上を獲得している。
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英文解釈のテオリアとの違い
「英語長文のテオリア」は「英文解釈のテオリア」の後に、同じ著者によって出版されています。両書は、英文法が実際の英文においてどのように使われ、それによって書き手は文章にどのようなメッセージを込めているかを読み解く、というコンセプトを同じくしています。
「英文解釈のテオリア」が比較的短い英文を使って純粋な英文解釈に重点をおいているのに対して、本書「英語長文のテオリア」は長い文章を取り扱っているので、英文解釈と長文問題演習の両方の性格を備えていると言えるでしょう。
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英語長文のテオリアの使い方、勉強法
本書は英文法のポイントを確認した後に、その文法が実際に用いられている文章を読んで問題を解く、という流れになっています。英文法の側面から長文読解にアプローチするスタイルのため、なんとなくで長文を読んでしまっている受験生におすすめです。
この参考書に取り組む際には、つまずきやすい英文法やそのポイントについての解説を熟読して理解しておき、長文を読みながら意識するように心がけましょう。特に、その英文法がどの箇所で使われていて、書き手にどのような意図や狙いがあるのかに注目すると良いでしょう。
本書は通常の英語長文問題集とは異なり、文法の観点からより文章の細部に着目して理解を深める読み方を学習することになります。ざっと長文を一読して、おおよその趣旨を掴み答えを導き出すにとどまらず、しっかりと噛み砕くように一文を丁寧に読み込むことで、正確な読解力を身につけることができるでしょう。
本書は入試問題のみならず、エッセイや文学作品を取り扱っているため、受験英語の枠に縛られない参考書と言えるでしょう。「活きた文章」を読むことを通じて、英語の深みや楽しさを味わいたい意欲的な受験生であれば、本書にチャレンジする意味は大いにあると思います。
また、CDは付属していないものの音声を無料でダウンロードすることができるので、復習とリスニングの学習を兼ねて聴くようにすると良いでしょう。できれば音声を参照しながら自分で声に出して読んでみると、英文のリズム感を掴みながら発音・アクセントもまとめて勉強できるのでおすすめです。
本書はMARCHや関関同立といった難関私立大学、あるいは早慶を目指す受験生向けの問題集です。難易度的には共通試験レベルよりやや難しいので、共通試験の問題で8割程度は安定して取れるようになってから取り組むと良いでしょう。
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英語長文のテオリアが終わったら次は
本書の学習を終えたら、次は制限時間内に長文を読み解く学習にステップアップしていきましょう。別の長文の問題集に取り組む、あるいは志望校の過去問演習の段階に入っても良いでしょう。
本書をしっかりと理解し吸収できていれば英文法でつまずくことはなく、難解な文章でも時間をかけて熟読すれば趣旨や意味を読み取ることができるはずです。ただし、受験英語ではスピーディな読解を求められる傾向があるため、速読の学習が不可欠となります。
速読とは言っても、やることは変わりません。これまで意識的かつ丁寧にやっていた読解作業を、無意識にやれるように訓練を重ねるだけです。スポーツに例えれば、これまではいわばフォームを固める段階で、ここからは練習試合や実践的な練習で試していくフェーズになります。
制限時間内に完璧な回答を作ることは、よほど実力がない限り難しく、いかに合格点を拾っていくか、という練習を行う必要があります。じっくりと取り組んで満点を目指す練習から、時間配分の感覚や難問を見極める選球眼を養っていく練習に切り替えていきましょう。